SYSTEM DEVELOPMENT GUIDE

要望を伝えたのに、違うものができる。

システム開発の認識齟齬を減らすには、機能一覧を増やす前に、仕事の「通常」「例外」「確認待ち」を書き分けます。非IT担当者でも使える、発注前の7行メモを紹介します。

7行テンプレートを見る
通常在庫あり → 出荷日を回答
例外在庫不足・特注品
確認待ち価格・納期・承認

「画面」より先に、仕事の分かれ道を揃える。

発注前に揃えるもの

機能ではなく、仕事の分かれ道を共有します

「受注管理が欲しい」「検索しやすくしたい」だけでは、作る側は足りない部分を推測することになります。最初から立派な仕様書を作る必要はありません。

発注前に最低限書くこと

どこから仕事が始まり、普通ならどう終わるか。普通に進まないときは何が起き、誰の確認を待つか。どこまで進めば完了か。

特に漏れやすいのは、毎回ではない処理です。値引き、在庫不足、特注、承認、返信待ちなどを「そのとき考える」のままにすると、完成後もExcelやメールで補う作業が残りやすくなります。

10分で使える

発注前の7行メモ

社内の詳しい人に、この順番で聞いてください。全部を決められなくても、「未決定」と書けば、開発前に確認すべき場所が見えます。

  1. 1
    対象業務何の仕事を整理するか
  2. 2
    始まり何が起きたら仕事が始まるか
  3. 3
    通常普通なら誰が何をして、どう進むか
  4. 4
    例外普通に進まない条件と、そのときの処理
  5. 5
    確認待ち誰の、何の判断・回答を待つか
  6. 6
    完了何が決まれば、その仕事は終わりか
  7. 7
    今回は扱わない次回へ分ける範囲
そのまま使える記入欄
対象業務:
始まり:
通常:
例外:
確認待ち:
完了:
今回は扱わない:

メモやメールへ貼り付けて使えます。

記入例

受注から出荷までを整理する場合

架空の業務例です。完成したシステムや顧客事例ではありません。

対象業務
注文を受けて、出荷日を回答するまで
始まり
メール、電話、注文書のいずれかで注文が届く
通常
在庫を確認し、引き当てて、出荷日を顧客へ回答する
例外
在庫不足、特注品、最低注文数未満、配送地域外
確認待ち
営業の価格確認、製造の納期回答、責任者の値引き承認
完了
出荷日が決まり、顧客へ回答済みになった状態
今回は扱わない
請求書発行、入金確認、返品対応
01

「早めに」ではなく条件を書く

曖昧な言葉は、担当者ごとに意味が変わります。「注文当日17時まで」など、判断できる条件にします。

02

未決定も隠さない

決まっていない項目は「未決定」と書き、決める人と期限を置きます。空欄のまま作り始めないためです。

03

全部を一度に作らない

請求や返品まで広げず、まず受注から出荷日回答までに区切ります。完成条件を確認しやすくなります。

7行を書いたあと

このメモが作れれば、要件定義の入口に立てています

次は、各項目を画面・入力・出力・テスト条件へ落としていきます。外注する場合も、社内で作る場合も、この順番は変わりません。

7行に書こうとしても条件や例外がまとまらない場合は、システムを選ぶ前に、業務担当者ごとの認識を揃える工程が必要です。

業務の条件・例外・確認待ちを整理します

製品名や解決方法が決まっていなくても相談できます。現場で使っている帳票や言葉から、作る範囲を一緒に確認します。

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